医療情報室レポート
No.221

2017年12月22日発行
福岡市医師会医療情報室
TEL852-1505・FAX852-1510
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特集:平成29年をふりかえって

 平成29年は、横倉義武日本医師会長が、第35代CMAAO(アジア大洋州医師会連合)会長ならびに第68代世界医師会長に就任し、日本医師会や全国の地域医師会にとって大変誇らしい年となった。
 また、福岡市医師会においては、長年、医師会立病院としての使命を果たしてきた成人病センターの事業譲渡が正式決定するという、大きな節目の年になった。
 一方、国や地域の動きに目を向けてみると、今年は、福岡・大分県を中心とした九州北部豪雨など甚大な災害に見舞われたほか、北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射や核実験の強行など脅威と不安を感じる荒々しい年であったといえる。
 今回は、毎年恒例の特集である今年一年の出来事をまとめ、“平成29年をふりかえって”みた。

●平成29年の主な出来事

医師会関係 厚生・行政関係 トピックス
1

月
・日医会員数16万7,029人(2016.12.1付)、
前年比1,504人増、過去最高を更新
・市医、福岡市の「ICTを活用した『かかりつけ医』 機能強化事業」への協力を決定。平成29年4月より試行運用開始
・厚労省、人口動態推計(2016)を公表。出生数98万1千人となり前年比2万5千人減、初めて100万人を切る
・2016年の医療機関の倒産件数は34件。  
前年比9件増
・2016年の全国の自殺者数は2万1,764人 (前年比2,261人減)となり、7年連続減少
・第156回直木賞に恩田陸氏の「蜜蜂と遠雷」、 第156回芥川賞に山下澄人氏の「しんせかい」が 選出
・ドナルド・トランプ氏が第45代アメリカ合衆国大統領に就任
 2

月
・日医、「かかりつけ医のための診療所糖尿病 データベース研究事業(J−DOME)」を パイロット的に開始
・日医、「第5回赤ひげ大賞」表彰式開催
・国立がん研究センター、最新のがんの相対生存率を 公表。2006〜2008年の症例集計による5年相対生存率は69.4%、初集計(1997〜1999)の62.0% から7.4ポイント改善
・2016年度の介護福祉士国家試験の受験者数は 7万6千人、前年度の15万2千人から半減
・免疫チェックポイント阻害薬 「オプジーボ」 の緊急薬価引き下げ実施
・北朝鮮の前最高指導者故金正日氏の長男金 正男氏暗殺事件発生
・ワシントンのホワイトハウスで安倍首相とトランプ 大統領による日米首脳会談開催
・学校法人森友学園への国有地売却問題が
国会で追及される
・月末金曜日に早目の退社を促す 「プレミアムフライデー」始まる
3

月
・日医、「かかりつけ医向け認知症高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の手引き」発刊
・市医、「第6回慢性腎臓病(CKD)市民公開講座」開催。参加者446名(天神スカイホール)
・市医、学校法人福岡大学と「成人病センター事業譲渡契約調印式」を実施
・市医、「保育園・幼稚園における けいれん対応マニュアル 〜熱性けいれんを中心に〜」発刊
・第111回医師国家試験合格者は8,533人。合格率は前回から2.8ポイント減の88.7%
・2016年の全国の救急出動状況、前年比約16万 件増の621万件となり、7年連続過去最多更新
・福岡市、「福岡市健康先進都市戦略」策定
・「福岡県地域医療構想」策定完了
・認知症対策を強化する「改正道路交通法」が施行
・韓国の朴槿恵大統領が弾劾により罷免される
4

月
・日医、医師資格証に対応した重要文書の送 受信サービス 「MEDPOST」の提供を開始
・県医、研修会等の受講管理を行う「日本医師会 全国医師会研修管理システム」導入
・市医、本部事務局に「成人病センター対策室」を 設置
・福岡市で「介護予防・日常生活支援総合事業」開始
・「地域医療連携推進法人制度」が施行
・厚労省、 「新たな医療の在り方を踏まえた医師・ 看護師等の働き方ビジョン検討会」報告書公表
・国立社会保障・人口問題研究所、日本の人口は2053年に1億人を割り、2065年には 8,808万人になるとの推計を公表
・福岡市中央区で現金3億8千万円強奪事件発生
5

月
・日医、受動喫煙防止対策を強化するため、
署名活動を実施
・日医、「医師の働き方検討委員会」設置
・市医、学校法人福岡大学との共同記者会見を開き、成人病センター譲渡を正式発表
・市医、保育園・幼稚園を対象とした「食物アレルギーの手引き」発刊

・個人情報の定義や取り扱いをより明確に 定めた「改正個人情報保護法」が全面施行
・一部利用者の自己負担割合引き上げなどを求める「改正介護保険法」が成立
・鹿児島県の桜島昭和火口で爆発的噴火発生
・暗号型ランサムウェアを使ったサイバー攻撃が 世界的に広がり、被害拡大
・イギリスのマンチェスターで爆破テロ事件発生。 22人が犠牲に
6
月
・日医、11月1日を日本医師会の設立記念日 「いい医療の日」に制定

・「医療法等の一部を改正する法律」が成立
・厚労省、AI活用推進懇談会報告書の中で、 「AI診断に誤りがあっても最終的な意思決定と責任は医師にある」との方針を示す
・天皇陛下の退位等に関する「皇室典範特例法」 成立、退位後の称号は「上皇」に
・将棋の藤井聡太四段が公式戦29連勝を達成、 30年ぶりに新記録を更新
・郵便料金の値上げ、はがきの値段が52円から62円に
7

月
・市医、「第48回九州地区医師会立共同利用施設連絡協議会」を熊本市医師会と共同で開催 (ホテルニューオータニ博多)

・2016年の日本人平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳でともに過去最高を更新
・��島福岡市長、人生100年時代の健寿社会モデルを目指す保健医療分野100のアクション 「福岡100」を2025年までに実行すると宣言
・福岡県・大分県を中心とする「九州北部豪雨」が発生。 38人が犠牲になる
・第157回芥川賞に沼田真佑氏「影裏」、第157回 直木賞に佐藤正午氏「月の満ち欠け」が選出
・「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」 (福岡県)の世界文化遺産登録が決定
・医師の日野原重明氏逝去(享年105歳)
8

月
・「第48回中・四・九地区医師会看護学校協議会」 開催(熊本市)
・福岡市三師会、福岡市長へ要望書提出
・安倍内閣、第3次改造内閣が発足
・厚労省、「医師の働き方改革に関する検討会」開催
・厚労省、「平成28年度介護給付費実態調査 結果」を公表。介護サービスの年間累計受給者数は6,227万人で過去最高
・「改正年金機能強化法」が施行、年金受給に必要な納付期間が25年から10年に短縮
・サッカー日本代表、2018年開催のワールドカップロシア大会出場決定
・「世界陸上2017」男子400mリレーで日本が初の銅メダルを獲得
・北朝鮮の弾道ミサイル発射で「Jアラート」発令
9

月
・横倉義武日医会長が第35代CMAAO(アジア 大洋州医師会連合)会長に就任
・「第54回九州首市医師会連絡協議会」開催
(佐賀市)
・「福岡市医師会杏花会創立90周年記念行事」 開催(西鉄グランドホテル)
・市医、「第6回地域包括ケア推進のための市民向け講演会」開催。参加者407名(アクロス福岡)

・平成27年度国民医療費が42兆3,644億円 (前年度比1兆5,573億円増)となり、過去最高を 更新
・厚労省、「2016年医療施設調査・病院報告の概況」を公表。医療施設数は、病院38施設減 の8,442施設、一般診療所534施設増の10万1,529施設
・桐生祥秀選手が陸上男子100mで日本人初の 9秒台を記録
・メキシコのチアパス州沖でマグニチュード8.2の 大地震が発生
・秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さん、ご婚約 内定
10

月
・横倉義武日医会長が第68代世界医師会長に 就任
・「第56回十四大都市医師会連絡協議会」開催
(東京都)
・「第117回九州医師会連合会総会・九州医師会 医学会」開催(ホテル日航福岡)
・第48回衆議院議員総選挙、自民党が284議席、 連立する公明党が29議席を獲得し、与党が圧勝 ・ノーベル文学賞に、長崎県出身、イギリス国籍のカズオ・イシグロ氏が選出
・ラスベガスで、コンサート会場を狙った銃乱射事件発生。死者59人、負傷者500人以上という空前の惨事に
11

月
・「日本医師会設立70周年記念式典並びに医学大会」開催(日本医師会館)
・市医、「第41回ふくおか市民糖尿病教室」開催。参加者297名(あいれふ)
・衆院総選挙を受け、1日、第4次安倍内閣が発足
・警察庁、改正道路交通法から半年間で認知症の 恐れがある「第1分類」と判定された高齢ドライバーは、3万170人(暫定値)と公表
・プロ野球福岡ソフトバンクホークスが2年ぶり8度目の日本一に
・第4回「福岡マラソン2017」開催。11,520人が参加
・トランプ米大統領、就任後初の来日
12

月
・「福岡県医師会創立70周年記念式典・祝賀会」 開催(グランドハイアット福岡)
・福岡県保健・医療・福祉推進協議会、「国民 医療を守るための福岡総決起大会」開催
(福岡県医師会館)
・市医、会員数2,600名を突破
・福岡市、1日に「緊急速報メールを活用したミサイル対応訓練」を実施 ・今年の新語・流行語大賞は「インスタ映え」 「忖度」に決定
・今年の漢字は「北」に決定
・北九州市のテーマパーク「スペースワールド」 が閉園
・将棋の羽生善治氏が史上初となる「永世7冠」 を達成

医療情報室の目

   今年は、団塊の世代が一斉に75歳以上となる2025年を目前に控え、各都道府県における地域医療構想の策定や、その受け皿となる地域包括ケアシステムの完成に向けて、全国の各市町村での取組みがより一層本格化した年であったのではないだろうか。
 さて、地域包括ケアシステムにおいては、かかりつけ医機能として24時間365日の対応が求められている一方で、現在、政府が進めている「働き方改革」に伴い、医師も例外なく、労働者としての勤務時間の適正化やワークライフバランスの改善に向けた取組みが求められようとしている。医師や医療従事者の働き方改革については、日医や厚労省の検討会で議論がはじまっているが、地域医療の崩壊に繋がらないよう医療現場をしっかりと考慮した議論がなされることを強く願う。 
 来年は、診療報酬と介護報酬の同時改定をはじめ、第7次医療計画および第7期介護保険事業計画の同時スタートや、国民健康保険財政の運営主体が都道府県に移管されるなど、これまで前例のない大改革の年となる。医療・介護に携わる私たちは、これらの施策の一つひとつを注視し、しっかりと対応していかなければならない。

編 集 福岡市医師会:担当理事 庄司 哲也(情報企画担当)・岡本 育(広報担当)・一宮 仁(地域医療担当)
※ご質問やお知りになりたい情報(テーマ)がありましたら医療情報室までご連絡下さい。
(事務局担当 情報企画課 柚木(ユノキ))
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