第15回【鎮痛解熱剤】
 
 解熱鎮痛剤はピリン系薬剤とそれ以外の非ピリン系薬剤に分けられます。

 現在、ピリン系薬剤はミグレニン、ヨシピリン、メチロン、ザルソカインな

どの商品名で使用されています。

 ピリン系薬剤は、非ピリン系に比して解熱鎮痛効果は強力ですがアレルギー
反応を起こすことが多く、白血球の減少などの重篤な副作用や皮膚の発疹(ピ
リン疹)などが現れやすいため現在はほとんど使用されなくなりました。また
一部のピリン系薬剤は食品着色料と反応して発ガン性物質を生成することがわ
かり使われなくなりました。
 アスピリンは名前が似ていますが実は非ピリン系です。「バッファリン」と
いう商品名で、以前は成人にも子どもにも最も頻用されていましたが、インフ
ルエンザや水ぼうそうにかかった子どもに使用したときに脳障害を起こす恐れ
が指摘され、現在では子どもの解熱剤としては使われなくなりました。
 現在、薬局で「小児用バッファリンC2」が販売されていますが、内容はア
スピリンではなくアセトアミノフェンという薬剤に代わっています。