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No.25021−1
平成25年7月



●HPV−DNA簡易ジェノタイプ判定
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 子宮頸がんは、高リスク型のヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染が原因となって発症します。
近年では20代後半から30代に急増し、若い女性の発症率が増加傾向にあります。
子宮頸がんの早期発見のため細胞診による定期的な検診が行われていますが、高リスク型HPVの
感染の有無がその後の進展リスクを知る有用な情報となってきます。特に、HPV16型、18型は日本に
おける子宮頸がんから検出されるHPVの約60%を占めており、病変の進展も他の高リスク型と比較して
早いことが報告されていることから、その検出は子宮頸がんの早期発見のみならず、よりリスクの高い
受診者の鑑別に有用です。
 本検査では、従来の13種類の高リスク型HPVに66型を加え、さらにリスクが高くHPVワクチンの予防
対象となっている16型、18型を個別に検出いたします。

■ 他法との相関

高リスク型HPV 既存法
キアゲン HCU
陽性 陰性 合計
本法
コバス 4800
陽性 277 44 321
陰性 41 625 666
合計 318 669 987

■ 検体容器、採取方法

 LBC検査容器での提出方法等、詳細につきましては弊社担当者までお問い合わせ下さい。




【HPV-DNA PCR用】
@綿棒以外の採取器具(ブラシ、
スパーテル)を用いて細胞を
採取してください。
A採取器具を容器に入れ、容器の
底で採取器具の先端が広がるように
10回程度押しつけます。さらに強く
かき回して採取した細胞を洗い落と
してください。
B採取器具を取り出し、しっかり
蓋をして検体を2〜30℃で保存し
てください。
(注)採取器具の先端は容器中に
残さないようにしてください。

※産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2011では、ブラシによる採取を子宮頸部細胞診の適切な採取法として推奨しています。
妊婦より細胞を採取する場合は、安全性を考慮し、ブラシ等の採取器具の使用は避け、綿棒を使用してください。ただし、綿棒で必
要な細胞量を採取するため、採取前に別の綿棒で粘液を除去し、採取に使用した綿棒を保存液中で十分にすすぎ、細胞を保存液
中に洗い落としてください。その際、容器中に綿棒を入れたままにしないようにご注意ください。

■ 参考文献 三浦 俊昭,他:医学と薬学69(1):157〜162,2013.

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