掲載:2009年10月31日

目の前で人が急に倒れたとき、あなたは迅速適切に対応できますか?

倒れている人がいたらまず、呼吸状態と心臓の拍動があるのかを確認します。また、周囲の人に呼びかけ、救急車とAED(自動体外式除細動器)を依頼しましょう。救命救急において救急救命士や医師による処置の前の「そばにいた人の心肺蘇生(BY STANDER CPR)」が、救命率や社会復帰率を高める重要なポイントなのです。

心肺蘇生法や止血法、熱傷手当などの応急処置の方法は119番の口頭指示に従ってください。落ち着いて患者の状態を伝え、指示にそって救急車が来るまで継続して心肺蘇生を行うことが、『救命の連鎖』となるのです。

日頃から、救命講習会を受けるなど、救急処置や対応の確実性を高め「もしも!」のときに備えておいてはいかがでしょうか。

「救急のときには119番で救急車を呼ぶ」。誰もが知っていることですが、救急患者の受入困難事例(マスコミで言う"たらいまわし")に不安を感じている人もいるかもしれません。

福岡市では、3回までで99.4%がきちんと病院に搬送される体制が整っています。一方で、救急車が必要でない状況でも119番通報をするケースも見られ、医療資源の有効活用が求められています。

救急医療は、患者の重症度によって、その機能が初期から三次救急に振り分けられています。安易に「大きい病院に救急車で行こう」とするのではなく、自分で判断できるときには、症状に合った医療機関を受診するようにして、救急医療の適正利用を意識しましょう。